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俺のウサギちゃん

第27章 お客様感謝祭 Ver.2

「このイベントで、パートナーが必要なんだ。
チビ太…頼む!やってくれないか?」


パートナーねぇ…。
レオさんが、何であたしなんかに。


「レオさん…何であたし?
レオさんなら、他に誰でも…。」


レオさんは、あたしに手を合わせて
必死に頼んでくる。


「居ないからチビ太に頼んでるんだよ!
こんなイベント、知らない奴に頼めないし…
俺…こう見えても人見知りで繊細なんだ‼︎ 」


カミングアウトしてますけど、大丈夫?

でも、さっき俊くんにも頼まれたような…。


「ちなみに、何のイベントです?」


すこし苦しそうに眉根をよせ、チラッとあたしを見下ろした。

そんな表情されたら…スミレ色の目元の泣きぼくろと
相乗効果で却ってセクシーさが際立つことを知ってるのかしら?

何だかドキドキしちゃうでしょ…。

レオさんは、小さな溜息を一つ吐くと恥ずかしそうに呟いた。


「……祭りらしい…。」


ん? 何て言ったの⁇
チョット聞こえないなぁ…。


「すみません…レオさん、チョット聞こえなかった。」


「……くっ、壁ドン祭りだってよ!
今、流行りだろ?
だから、アンケートで人気のセリフを壁ドン再現して見せるらしい。

どこの誰ともしれん奴に、うすら寒いセリフで壁ドンするなんぞ、おぞましくてやってらんねぇ。

チビ太、頼む!
相手役、やってくれ!」









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