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俺のウサギちゃん

第29章 祭りの後のナイショ話

「もし…。」


広兄が、あたしの頭を

ポンポンってして

真剣な目であたしを見つめた。


「えっ…?」


広兄の躊躇いがちな

メガネの奥の眼差しに

あたしの心臓はドキリと飛び跳ねる。



「もし…みみちゃんが

俺の彼女なら

喜んで教えてあげるんだけどね。」



自嘲するような広兄の微笑みが
あたしの胸を締め付けた。



ズルイよ…広兄。

さっきまでニヤニヤ笑って

子供扱いしてた癖に

そんな顔されたら

心がどうにかなっちゃう。



あたしは、広兄の端整な顔を
ポーッと見つめてしまった。


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