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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

今の情勢で王立軍が勝つのは容易ではない。

王国随一の用心棒と名高い遥風を仲間にすることで形勢を逆転する。
それに国王は望みを繋いでいた。

「もちろん君は用心棒だ。軍人になれとは言わない。それにきちんと用心棒料金も払おう」

そう言い、すまいるが手を打つ。
その合図と共に従者が遥風の前に金貨の詰まった箱を運んだ。

「えっ……こんなにくれるんですか?」

交渉術などまるで持たない遥風は素直に驚く。

「そうだ。結果次第ではボーナスも出そう」

「仕事なら受けます。で、具体的に何をすればいいんですか?」

金額を提示された途端に仕事と割り切り、遥風は態度を軟化させる。

プロとして当然のことであるが、傍らで見ていたももは将軍は怒りさえ感じていた。

(国が大変な時期なのに金で動くとは……腐った奴だ……)

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