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霧里の蹴りは素早く、紫響が構えるのが間に合わない。

「あぁ!!」

霧里の蹴りが紫響の顎にヒットする。
よろけたところを霧里の追い撃ちが襲いかかる。

がら空きの腹部、右太もも、頭部と鞭のようにしなる蹴りが叩き込まれた。

「んあああっ!!」

普段は責めるばかりで打たれない紫響の悲鳴が上がる。

勢いで転ばされた紫響の目には殺意を具現化したような憎しみが宿っていた。

「私に土をつけるとはいい度胸ね……」

口を切って流れ出た血を拭いながら女王が起き上がる。

強がっているが受けたダメージは軽くなく、ズキンと痛みが走った。

「いいわ……殺してあげる……」

紫響は鞭を一閃、地面にしならせる。

「貴女に私は殺せない……」

スッと胸元から短刀を出す殺戮兵器少女。

次は互いに武器で攻撃をする。
すなわちどちらの方がその術に長けているかが運命を決める。