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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「状況が変わったわ……帰りたければそれを渡しなさい」

ゆずの表情からは笑みが消えていた。

「こ、これはダメです!! お父さんの----」
「いいから渡すのっ!!」

ゆずの顔に一瞬で堕天使の紋様が浮かび上がる。

「ひっ……」

禍々しく、美しいその姿にゆきめは怯える。

父を探す優しい娘と魔族の姫君の死闘が幕を開ける。

抵抗するゆきめから無理矢理奪おうと堕天使の手が伸びる。

「ちょっとっ!! やめてくださいッ!!」

必死に抵抗するが堕天使と十四歳の娘では力の差は歴然。

「うぐっ!!」

美しく尖った爪をもつゆずの片手がゆきめの首を絞める。

それでもゆきめはダイナゴンを握る手の力を緩めない。

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