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闇の王と光の騎士

第11章 戦慄の国内浄化作戦

「ち、違うんですっ!! 聞いてくださいっ!!」

澪は慌てて紫響に訴える。
しかし今の紫響も原住民と同じように、言葉など通じなかった。

血を吸った剣を持つ男を見つけるとためらいなく鞭を振った。

それも容赦なく、首を目掛けて、全力で。

「ガボッ!!」

その一撃はあまりに強烈であった。

元隊長の首はあり得ない方向に曲がり、血を噴き出した。

「い……嫌ぁアアアッ!!」

澪は狂ったように叫び、一目で即死とわかる元隊長に抱きつく。

紫響は冷えた目付きでその光景を眺めていた。

「まだよ……ボラウェイを殺した罪は貴方たち全員の命で償ってもらう……」

紫響の怒りは収まらない。

再び鞭を振り上げ、革命軍のメンバーの一人に狙いを定める。

その紫響の目の前に刀の切っ先が向けられる。

「させないっ……これ以上私の仲間は……殺させない……」

報復の応酬が平和や幸せをもたらしたためしはない。
それでも復讐の連鎖は止まらない。

復讐に駈られた二人の女の決闘が始まる……



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