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闇の王と光の騎士

第13章  魔界争乱

開かれた魔界門に王立軍は突入した。

地上では逃げ場を失った指名手配のものたちも混乱に乗じて魔界へと逃げ込む。

こうして魔界での激しい決戦が始まろうとしていた。


「魔王様っ……魔界門開門に伴い、次から次と人間が攻めこんできてますッッ!!」

身の丈五メートルの魔王の前に膝まづいた伝令が震えながら伝える。

「ほう……で?」

魔王は怯えた様子も、驚いた様子もなく続きを促す。

「……えっ?」

予想もしない魔王の言葉に逆に伝令が戸惑う。

魔王の傍らで立っていた櫻啼は笑いを噛み殺しながら伝令の狼狽を鑑賞していた。

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