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闇の王と光の騎士

第13章  魔界争乱

「続きはどうした? まさかお前……手ぶらできたわけではあるまい? 王立軍のももは将軍やすまいるの小飼の霧里辺りの首を持ってきて報告してるんだろうな?」

「い、いえ……私は伝令兵なので戦闘は……」

「愚か者がっ!!」

魔王は半笑いで伝令兵の首を掴むとタンポポの首を毟るかのごとくその首をはねた。


「伝令兵とはいえ人間の首ひとつとれないでどうする……おい、聞いてるのか? ってもう死んでるな」

堪えきれなくなった櫻啼は声をあげて笑う。

一方、その場にいたTOMは悲しみと悔しさで震えていた。

(人間と魔族の和平っ……これで更に遠退くっ……)

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