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闇の王と光の騎士

第13章  魔界争乱

「落ち着けよ……TOM!! 誤解だ!! 俺はただ----」
「黙れっ!! やはり人類と魔族の共存なんてあり得ないんだ!! 俺が間違っていた!!」

幾つもの幼い命が目の前で奪われ、もはやTOMの理性は崩壊していた。

何を信じればいいのか、わからなかった。

「わかってくれ……TOM」

「…………来い、月影っ……けりをつけようぜ、今度こそ……」

「TOM……」

「……お前の方こそ、わかってくれ、月影……ここまで国を破壊され……子供を殺され……俺は人間と戦わない訳にはいかなくなってるんだ……それに……人間であるお前を信頼できない……」

TOMは泣いていた。
涙をこぼして泣いていた。

「……わかった」

月影は人狼と対峙して剣を構える。

「…………今は戦おう」

運命に弄ばれる二人。
二人は戦いを通じてわかり会えるのだろうか----

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