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ＴＯＭは両手に鉄の爪を装着する。

「行くぜ……」

（下手すりゃ死ぬな、これは……）

蓄積されたダメージでＴＯＭの身体はボロボロだった。

それは月影にも見てとれた。

（傷つけずに止めるしか……）

月影は剣を握り、和解の道を模索していた。

「でやぁああッ!!」

人狼は獣らしいしなやかさで月影に飛びかかる。

傷つけずに止めたいと願ってても相手は殺す気で来ている。
変な手加減は自分の死を意味していた。

「受ッ!!」

両腕から繰り出される爪の攻撃は簡単に捌ききれるものではない。

守るだけでは止めようがなかった。

（鉄の爪を奪わなくてはっ……）

「鋭ッ!!」

月影の刃が勢いよくＴＯＭの爪を弾く。
それにより体勢を崩したところに追撃が入る。

「斬ッ!!」

勢いよく降り下ろされた月影のソードは鉄の爪を切り落とした。

「しまった!!」

しかしその勢いは強すぎた。

切り落とされた鉄の爪は勢いよくＴＯＭの腹部に刺さる。