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闇の王と光の騎士

第13章  魔界争乱

魔族の若者たちは二人が仲間割れした隙に逃げ出す。

「追わなくていいのか?」

「そうやって気をそらした瞬間に僕を殺す気なんでしょ?」

「ふざけるな……それはお前だろ?」

魔族を追わず二人は睨み合う。

下手に動けば殺られる。
それは拳や剣を交えなくてもわかっていた。

「埒が開かんな……」

「お互いに無駄な戦いはやめませんか? 僕たちの理想ってのはそんなに離れてないと思うんだけど?」

遥風の言葉にももは心がざわつく。

(確かに……こいつはすまいるの手先といった感じではないが……しかし……)

「確かにそんなには離れてないいないだろう……しかし多少の違いはある。そしてその些細な違いが後々、大きなわだかまりになる……」

「あ~あ……交渉決裂か……」


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