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闇の王と光の騎士

第13章  魔界争乱

端から期待してなさそうな残念顔を見せた遥風は素早く印を切る。

魔術があまり得意ではないももは将軍も慌てて印を切る。

「防魔壁ッ!!」

遥風が繰り出したのは防御用の魔術だった。

先手をとっても意味のない魔術だ。

「こけにしてるのかッ!!」

ももはは火炎球を防魔壁に当てる。

壁はそれを軽々と弾き飛ばす。

「なにっ!?」

そして跳ね返された火炎球は術者であるももはに直撃する。

「熱ッ!! あちちちちっ!!」

熱さで転げ回るももはを見て遥風はこみ上げてくる笑いを噛み殺していた。
追い討ちをかけるチャンスだがそうはしなかった。

「普通の防魔壁は魔術を吸い込む。しかし僕のは魔術を弾き返せるんです」

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