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闇の王と光の騎士

第13章  魔界争乱

斧が当たった壁は砕け、柱はへし折られる。

「うわっ!? ほっ!! ひゃあっ!!」

一撃でも当たれば命の保証はないような攻撃を遥風はちょこまかと逃げ回る。

しかしそれにも限度がある。

崩された瓦礫に囲まれ、遥風は逃げ場を失っていた。

「馬鹿め!! かかったな!!」

ももはは渾身の力で斧を振った。

「ッッ!!」

斧は遥風ではなく壁を打ち付けていた。

「なにっ!?」

壁は音をたてて崩れ、瓦礫が遥風に降る。

予想外の展開に彼は完全に逃げ遅れてしまう。

「がはっ!!」

煉瓦が背に当たりさすがの遥風も苦悶の声をあげた。

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