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闇の王と光の騎士

第18章 暗部街の決闘

しかしすまいるの口約束に喜ぶほどまあやも馬鹿ではない。

「ふっ……そりゃあま……疑うよな、俺の言葉なんて」

苦笑いするすまいるに対してまあやは表情を変えない。

「しかし俺も人の親だ。息子の命は惜しい……約束しよう。らふぃんを連れ戻してくれればお前は自由だ」

その文言が書かれた誓約書をまあやに渡す。

彼女は黙ってそれを見ていた。

「ももはは殺そうが殺すまいがお前に任せる。らふぃんさえ連れ戻せればな」

「……国王はなぜらふぃん王子があなたのもとを去ったのか、考えたこともないのですか?」

ぽつりと呟いた。

「なに?」

「いえ。どうでもいいことです。分かりました。私も王子を拐うように連れていったももは将軍には同意しかねてますので」

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