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闇の王と光の騎士

第3章 混沌の幕開け

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有力な革命軍『アマテラス』のアジトを突き止めた王立軍は突撃を前にもう一度作戦を確認していた。

「----それでは各人、与えられた指示に従い作戦を開始せよ」

「はっ!!」という掛け声でそれぞれ散っていく。

「ん?」

そこに一人だけぽつんと取り残された兵がいた。

「お前何をしている?」

「いえ……あの……僕だけ指示を頂いてないんですが……」

おどおどした態度の兵士に指揮官は怪訝に顔をしかめる。

「お前……名前は?」

「つ……月夜野羽咲です……」

「月夜野、月夜野…………あっ」

指揮官は作戦表を見ながら明らかに『しまった』という顔をした。

「……お前は俺と一緒についてくる役割だ」

「は、はぁ……完全に今思い付きましたよね、それ」

指揮官は完全に月夜野の存在を忘れていた。

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