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闇の王と光の騎士

第3章 混沌の幕開け

青白い肌にひょろっとした体。

腰にぶら下げているのは一般兵に支給されるなまくら刀。

自己主張もなく、癖もなければ取り柄もない。

なんの特徴もない彼はいつでも存在を忘れられていた。


アマテラスとはあちこちの王立軍支配下の町を襲撃して占拠してきた、謂わば王立軍からしてみればAランクのテロリスト集団だ。

そのアジトをようやく突き止めたのだから失敗は許されない。


作戦時刻通りに攻撃が開始された。

(アジトを襲われると予想していなかったアマテラスのメンバーは混乱しながら応戦するはずだ)

激しい戦いの声は少し離れた位置にいる月夜野の耳にも聞こえる。
少し怖じ気づくが勇気を奮い立たせる。

(けど王立軍が負けるわけないしね……)

アジトのアマテラスのメンバーが手薄になっている日を狙っての襲撃だ。
負けるはずがないと踏んでいた。

「我々も突撃するぞ!!」

「はいっ!!」

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