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闇の王と光の騎士

第3章 混沌の幕開け

「私、行くね……」

歌い終わるとミーカはボソッと呟いた。

「行くって……どこへ」

「マギトを殺した人のところ……」

その声は抑揚がなく、感情が読めない。

「ミーカ。お前はまだ幼い。マギトの仇は俺たちが----」
「ほっといて……」

ミーカはふらふらとアジトを出ていく。

その脳裏には鮮明に記憶されていた。
マギトを殺した男の顔が。

特徴のない、見てもすぐに忘れてしまうような月夜野の顔が焼き付いていた。

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