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闇の王と光の騎士

第3章 混沌の幕開け

袴を着た遥風の体は見るからにひょろっとしており貧相だ。

しかし何より彼らを不安にさせているのはその武器であった。

彼が腰にぶら下げているのは木刀である。

木刀一本ぶら下げた人間に自分達の生死を預けるのはあまりにも心許なかった。

「さ、山賊が現れたぞっ!!」

列の後方で叫ぶ声が発せられた。

「ド、ドレスアップ山賊団だっ!!」

いきなりの襲撃に全員が狼狽えた。
遥風はすくっと立ち上がり、襲い掛かってきた山賊団を確認する。

「うん。結構早かったね。数は……6人か……」

山道の上に慌てて走る馬車は激しく揺れていた。
しかし遥風は全くバランスを崩すことなく、背筋を伸ばしてその上に立っていた。


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