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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第22章 ★フライングプロポー…ズ?

.。.:* side ヒメ *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*



「ヒメ隊長!私は美和です!」

「……………」

「ただいみゃ帰りま~したっ♡」




時計の針が0時を指して、ちょうど日付が変わった5月1日。


玄関のドアを開けると、美和が右手をビシっと額にあてて……俺に敬礼をした。


……すっげーヘラヘラして笑っている。




「……なんで連絡してこねーんだよ。
俺、迎えに行くって言っただろ?」

「え~だってBARから歩いて10分だよ~」

「1秒たりとも深夜に1人で出歩くな!」

「大丈夫だよ、私もう27だもん。
かまぼこだなぁ~ヒメはー♪」




………過保護だと言いたいんだろうが、言えてねーし誰のせいだと思ってるんだとツッコミたい。


クソ、やっぱり行かせるんじゃなかった。


姉貴の言った通り、女同士の飲みを美和が楽しんでいるならと、寛大な心で見送ったのがそもそもの間違いだったんだ。


ヒカルまで加わった魔会なんて死んでも行きたくねーし、何かあったらヤスに報告するように言っておいたけど


廊下の壁にガンガンぶつかりながら、千鳥足でバスルームに向かう美和の背中を見たら


ハラハラするなんて次元は超えて、奴らへの殺意が芽生えてきた。




「こんな泥酔状態にさせた挙句、放り出しやがって。
あいつらどんな神経してやが……」

「あのね、本当は優香さんと一緒に帰ってきたの」

「は?」

「短い距離なのに、マンションの前まで乗せてくれたの。
羊さんが、黒いベンツでお迎えに来てくれたんだよ~♡」




メリーさんがどうたらといった童謡を口ずさむ美和に続いて、脱衣所に入る。


……悪魔の方は、僅かながら人間の血が残っていたらしい。


美和の服を脱がせながら、とりあえず無事に帰ってきたことに安堵の溜息をついた。

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