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♡*:。.rena's world story.。:*♡

第25章 ♡清算済み

呆気に取られて暫くその場から動けなかったけど

レジ前のカウンターで伝票を書く莉央に近付く。

後ろからそっと配送先を覗き込むと……



「………実家?」



その住所は、間違いなく莉央の実家で、宛名は……

……宛名は……!



「~~~お、お母様!!」

「…………」

「お母様にお花を贈るの!!?」

「……でけー声出すなボケ」



私が叫んだと同時に、莉央の冷たい声が返ってくる。

店内にいる数名のお客さんが、クスクスと笑ってこちらを見てるけど

胸が熱くなった私は、もう興奮状態を抑えきれない。



「どうして?
母の日は終わったわよ!?」

「………誕生日なんだよ」

「~~~!!
いつ!?今日!?」

「2週間後の土曜、連休初日」



うっひゃぁぁ~~!!

なんだかもう心臓がバクバクして、顔がニヤけちゃってどうしよう……!



「たまたまこのお店が目に入って、お花にしようって決めたの!?」

「面倒だから毎年同じ。
花とかグリーンとか……」

「毎年!?」

「誰でも毎年あるだろ」

「毎年お母様の誕生日に、お花をプレゼントしてるのね!?」

「………少し黙ってくれねぇ?」



莉央はうんざりした顔で私を睨む。



「こんな当たり前のことで、いちいち騒ぐんじゃねーよ」


「~~~~!!!」

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