テキストサイズ

♡*:。.rena's world story.。:*♡

第29章 ♥隠れて甘いkissをして/立花と香

「……会社の、飲み会ですか?」



扉の前に立ち尽くす先輩の元へ、ゆっくりと近付いていく。


振り返った先輩は、いつもと変わらない素敵な微笑みを浮かべた。


………だけど


その笑顔は営業スマイルだってこと、嫁のあたしはすぐに気付くんです。



「会社の……じゃないよ」

「そうですよね、同期は何も言ってなかったし。
それに今日は火曜日……急に決まった飲み会ですか?」

「あぁ、そんな感じ」

「誰と飲むのか、聞いてもいいですか?」

「珍しいね、香。
いつもは流すのに……」



だって、怪しい。


当日に決まる事だってあるから、わざわざ言う必要もない。


それに前から決まっていた予定なら、いつもの先輩ならもっと早く報告してくるもの。


~~~明らかに、怪しい!



「だ・れ・と、ですか?」



じりじりと詰め寄ったので、扉に押し付ける形になってしまった。


爽やかな先輩の額から、これまた綺麗な汗が一滴。


………これは、確実に何かを隠してる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ