
♡*:。.rena's world story.。:*♡
第30章 ♥隠れて甘いkissをして/wedding ceremony
彰くんは、結婚を機に由宇ちゃんと香ちゃんとはフロアの異なる、別の部署に異動をしたそうだ。
香ちゃんとの結婚を上司に報告する前から、彼の実績を評価した会社の意向で決まっていたらしく
何かの肩書きがついた栄転で、ますます忙しくなってきたらしい。
そんな中でも、予定を調整してこの結婚式に来てくれたことを、由宇ちゃんはとても喜んでいた。
隼人は口にはしなかったが、心の中では嬉しがっているだろう。
「……………」
数日前、隼人から言われた言葉を思い出す。
……戸籍を移したあの日からずっと
断り続けている、彼の願い。
「シゲちゃん、挨拶の言葉考えて来たの?」
「……え?」
手鏡で口紅を塗りなおしてるアンジーが、横から話しかけてきた。
