
♡*:。.rena's world story.。:*♡
第7章 ☆甘い誘惑
………………………………………………
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「くだらない」
翌日の勤務中。
受付の隣りに座る麻里奈が、冷たい表情でバッサリ言い放った。
「いつまでも恋人気分でいるから、そんな考えしかできないのよ。
曲がりなりにも主婦なのに」
「ま、曲がりなりって……!」
昨日の不満を話したけど、一切慰めのない麻里奈。
私はがくっと肩を落とした。
ちょうど来客が途切れた受付ロビー。
私と麻里奈は、この商社で受付嬢として働いている。
「というより、嫌味かしら?
独身の麻里奈に相談しないでくれる?」
「……だって、結婚してもいくつになっても女だって実感したいじゃない。
愛されたいし……」
「充分愛されてるように見えるけど?」
「そんな感じしないもん!
イチャイチャすることもなくなったし、サプライズだって……」
私の言葉の途中で、麻里奈がため息をついた。
「あのさ、彩。
あんた結婚に何を求めてるの?」
「………!」
「彩は妻で、翔太くんは夫なんだよ。
夫を支えるのが妻の役目でしょ。
まずはそれを、ちゃんと彩が認識しなきゃいけないんじゃない?」
麻里奈の言葉に、私は黙りこむ。
「翔太くんが安心できる家庭を作ってあげないと。
そんな刺激を求めてばかりじゃ、今の幸せが続かないと思うけどな。
だいたい、アラサーの私達が、そんな可愛い事言ってるなんて。
周りから見たらドン引きだよ」
来客が来たので、麻里奈は前を向いて笑顔を作る。
私はしばらく放心して、何も言えなかった。
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「くだらない」
翌日の勤務中。
受付の隣りに座る麻里奈が、冷たい表情でバッサリ言い放った。
「いつまでも恋人気分でいるから、そんな考えしかできないのよ。
曲がりなりにも主婦なのに」
「ま、曲がりなりって……!」
昨日の不満を話したけど、一切慰めのない麻里奈。
私はがくっと肩を落とした。
ちょうど来客が途切れた受付ロビー。
私と麻里奈は、この商社で受付嬢として働いている。
「というより、嫌味かしら?
独身の麻里奈に相談しないでくれる?」
「……だって、結婚してもいくつになっても女だって実感したいじゃない。
愛されたいし……」
「充分愛されてるように見えるけど?」
「そんな感じしないもん!
イチャイチャすることもなくなったし、サプライズだって……」
私の言葉の途中で、麻里奈がため息をついた。
「あのさ、彩。
あんた結婚に何を求めてるの?」
「………!」
「彩は妻で、翔太くんは夫なんだよ。
夫を支えるのが妻の役目でしょ。
まずはそれを、ちゃんと彩が認識しなきゃいけないんじゃない?」
麻里奈の言葉に、私は黙りこむ。
「翔太くんが安心できる家庭を作ってあげないと。
そんな刺激を求めてばかりじゃ、今の幸せが続かないと思うけどな。
だいたい、アラサーの私達が、そんな可愛い事言ってるなんて。
周りから見たらドン引きだよ」
来客が来たので、麻里奈は前を向いて笑顔を作る。
私はしばらく放心して、何も言えなかった。
