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第7章 ☆甘い誘惑

絶対、年下。


20代前半くらいだと思う。


すらっとした細い体に、白い肌。


さらさらの髪は、金に近い茶色。


前髪がかかるその瞳……なんだか少しだけ青い。


……日本人じゃないのかな?



彼が近付いてくる間に、ここまで頭の中で分析する私。


とにかく、見た目が女の子みたいに美しい。


翔ちゃんとは正反対の外見だ。




「今日、この店オープンだったんです。
すみません、貴方が店の中を覗く姿、パントリーから見えてまして……」

「えっ!?
あ、そうだったんですね!」




ぼーっとその姿に見惚れていた私は、慌てて我に返る。


てゆーか、あんなヨダレ垂らして覗いてた姿見られてたんだ!


は、恥ずかし~~~///




「ごめんなさい、つい美味しそうで……
お店何時までですか?
また明日買いに来たいので……」




またしても裏返った声。


こんなイケメンを前にすると、緊張してうまく話せない。


彼は微笑みながら口を開く。




「オーナーが気まぐれなんですが、夜の7時までは開いてると思います。

僕はパティシエなので、表には立たないのですが。

明日来てくださるなら、顔を出します」


「………!」




歌うような、音色のような透き通った声。


心臓のドキドキが止まらない。

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