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「そうか。おうまじんね。…よし、逢間。準備はいいな？」

この人間……高夫先生とやらは俺に勝てると思っているのかこのどや顔。…笑えるくらい勝てる気満々だな。少し力の差を見せるか。…だが出し過ぎてバレても困る。俺が魔王なんてバレたら色々とめんどくさい。軽く流すか。

「スタートだ。」

いきなり高夫は俺の懐に突っ込んできた。
しかも遅い。人間から見たら速いのかは知らないが俺の目にはスローモーションにしか見えない。この程度なら魔界の下っ端の下っ端でも普通に勝てるだろう。

「ほぉ！！これを避けるか！！ならこれはどうだ！！」

いやいやいや。遅いっつーの。このバカは魔王相手に勝てると思ってんのか。…

「随分と速いじゃないか。何かしてたのか？」
「いや、特に何もしてないかな。」

強いて言えば人間界侵略？こんなこと言えるわけないが…

「だが避けてばっかりで攻撃がないな。初めてだから怖いのかもしれんが、少しは攻撃を…」

軽く攻撃してやるか。何もしないでいるとうるさいからな。

「分かったよ。」

高夫は魔法陣を作り魔法を出そうとしている。あの陣は…火属性の魔法だな。あれを喰らうと服が少し焦げそうだな…先に攻撃するか。
俺は地面を蹴り一瞬で高夫の前にたどり着いた。そして高夫が作っている魔法陣にデコピンを喰らわした。

ドォォォッｫｫｫｫン

物凄い音とともに高夫は壁にめり込んだ。
これは見ただけでもわかる。やりすぎた…
轟音を聞いて部屋から続々と先生が現れる。
体育教師高夫は一撃で伸せられ緊急搬送。先生達は驚きを隠せず俺を見る。