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Star crew

第2章 悲劇


走った。
僕はたぶん人生で一番早く走った。
世界記録も抜けるであろうと思った。

君を求めて。

やる気のなさそうな雪が
頬に落ちては溶けていく。

歩道橋は雪で薄い氷を張っていた。
いつもの僕なら滑って転ぶ。

この日も転んだ。
でも、今までで一番早く起きあがった。

君の笑顔が遠くなりそうで…







そして、ついた。
病院。
アルコールの匂い。
君の部屋を探す。

神に願った。
君の笑顔が見たいと。

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