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先生、駄目ですっ……

第2章 図書委員の継承

「先生……」

「なんだい?」

本に囲まれた部屋のなか、私たちは服も着ないで裸のまま寄り添っていた。

先生の顔に胸を埋めて、大人の女性にしてもらった幸せを噛み締めていた。

「先生はいつから私のこと好きになってくれたんですか?」

「そうだな……はじめて見たときは可愛い子だな、くらいだったけど……門真さんが図書委員の仕事を一生懸命してくれてる時かな……」

「へへ……図書委員の仕事も頑張ってみるものですね……」

照れ臭いけど嬉しい。

けど……

「門真さんじゃなくて、波菜ですからね?」


先生は柔らかく微笑んだ。

卒業アルバムの先生みたいな優しくて裏のない笑顔で。


図書委員の継承   終わり

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