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「調子こいてんじゃねぇぞ！」

ミサの彼氏が足をあげて阿久津の頭を踏み潰そうと動いた。

その瞬間、ミサに当てていたナイフが離れる。

「ざけんなっ!!」

その隙をつけるのは近くにいた私しかいない。

ナイフを持った手に飛び付いて噛みつく。

「うわっ!?　きょ、恭華、てめぇ!!」

「ナイスや、加賀美っ!!」

素早く立ち上がった阿久津はミサの彼氏の顔面を殴り、腹、顎、脇腹、また顔面と殴り倒していく。

折れた歯が飛び、折れた鼻から血が吹き出す。

それでも阿久津は殴りやめない。

「も、もうやめろって!!　殺しちゃうよっ!!」

慌てて私は阿久津の腕を掴んで止めさせた。