
悪魔と天使
第2章 親睦会
なんか走りにくい!
スカートが邪魔。
カツラが邪魔。
眼鏡が邪魔。
全部邪魔だよ!
それにたいして悠は兵隊の服だからまだ動きやすそうだ。
「悠服。」
「え?何?もしかして....」
「交換しろ。」
「無理無理無理!!!」
悠は走りながら首を横にブンブンとふった。
凄い嫌がりようだな。
「なんで?」
「俺が女装したらキモいから!」
「俺の方がオタクでキモいぞ?」
「う"っ.......それは.....。」
「否定しないのか。なら脱げ。」
「いや、でも無理だから。」
こんなことなら神南に相談しておくべきだった。
しくじったな。
♪~♪~♪
「楓携帯鳴ってる。」
携帯を見ると神南からの電話だった。
今周りには悠しか居ない。
出るか。
「もしもし。」
『あ、楓ちゃん?神南だけど。』
「知ってる。なんだ。」
『コスプレの事なんだけどね♪』
「早く言え。」
『まぁまぁ、昼の休憩の時になったら変えられるよ♪』
「本当か?」
『まぁね♪10位以内に入ってもらわなかったら困るし~♪』
「用はそれだけか?」
『うん。バイバイ♪』
それだけのために電話か。
まぁ俺からしたら嬉しい情報か。
本当何者だよ。
「誰から?」
「神南。」
「え?女が居たのか......。」
「違う。」
「....そうか、そうだよな!」
「?」
本当悠も分からん。
なんで電話しただけで女だよ。
しかも神南は男なのにな。
