悪魔と天使
第2章 親睦会
「東條 隼人、生徒会長だよ。」
「でも、金髪じゃない。」
「染めてるからだよ。」
「東條は茶色だと言った。」
「隠したんじゃない?会長には訳ありだからね。昔なんかあったみたいだけど。」
隠してる?なんで?
訳ありってなんだよ。昔って。
頭が混乱しそうだ。
「会長ね、実は探している人が2人居るんだよ♪1人目は金蝶。
2人目は昔、一緒にいた人。」
「昔一緒にいた人?」
「とても綺麗な人なんだって。外国に居るって会長は言ってるけど実は日本に居るんだよね♪」
外国?日本?
昔外国に居て、今は日本に居る。
確か俺は昔外国に居た。
少しして日本に来た。
外国に居た時の記憶はほとんどないが、ある人が......。
まさか、な。
「神南は何故俺が金蝶だと東條に言わない。」
一番疑問に思った事だ。
神南は会長の所のチームの情報屋をしている。
だから、東條の手助けをするのは当然だ。
なのに神南に俺が金蝶とばれてから東條に言う時間はあったはず。
だが、東條にばれていない。
「会長には自分で気づいて欲しいからね。それに楓ちゃんは探している人が会長って分かっても今までと変わらなく過ごすでしょ?だからだよ。」
確かにそれはそうだ。
でも、神南は何かたくらんでいる。
それが知りたい。
「何かたくらんでいる。」
「え?...ばれた?」
「やっぱり。」
「僕はただ、面白い事がおこればそれいいんだよ。でもね、何をたくらんでいるかは言えないなぁ♪」
いつもと変わらない可愛らしい笑みで返してきた。
これ以上何も聞くなとゆう雰囲気を出している。
俺の負けか。
俺は神南に勝てる自信はない。
凄腕の情報屋。
厄介な相手だな。