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再会の歌

第6章 ライブと彼女

どれくらい走っただろう。

建物から離れて、

ビル群を抜けて、

人通りが少なく、小さいカフェしかないような通りに出た。


足を止めると、力が抜けてレンガが敷き詰められた地面にへなへなと座り込んだ。



もう、ハルには会わない。


会ったら、大好きと叫んでしまい
そうだから。


もう、会えない……








「……うぅ…っ…うわあぁぁん…」


誰もいない通りで大声で一人で泣いた。



途中で雨が降ってきたが、もうそんなのどうでもよかった。

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