LAST SMILE
第2章 Blue Sky
「あれ?なんだよ。麗華ちゃんじゃん。
やっとやる気になった?」
「は、はぁ!?あんたが拉致ったんでしょ!?
てか、“麗華ちゃん”言うな!!」
何こいつ・・・っ!!
少しでも心配したあたしが馬鹿だった。
こいつはこんなやつなのね、所詮。
あたしが噛み付くように言うと、
祐兎は見下したようにあたしを見た。
「あれ?顔赤ぇぞ?」
「あ・・・かくない!!」
「なんだよ。モッチーと仲いいじゃん。アンタ」
亜貴が口を挟むようにそういった。
「仲良くなんてないし!今日あったばっかりじゃん」
「何?俺嫌われてんの?仲良うしてぇやー」
は!?
なんでいきなり関西弁なの!?
意味わかんない。こいつ。
「ホラ、あんまりからかうなよ。
それはそうと、新曲なんだけど」
亜貴と話し始めたあいつを見ると、もう煙草を取り出していて、
さっき握りしめたときに出来ていた火傷の痕が見えた。
痛々しくて、見るに耐えなかった。
だからかな?
体が咄嗟に動いたのは・・・。
あたしは気付くと歩み寄っていて、祐兎の手をとっていた。