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LAST SMILE

第5章 リストバンド











「ねぇ、REIってさ、
 そのリストバンド、いっつもしてるよね?
 それかっこいい。ちょっと見せてよ」


「え?」




それはいつものことだった。


いつものように休憩時間にだらだらしていると、
磯部くんがあたしの手首を指差していった。




「ダメ。これ、お気に入りなの」


「なんでー?ちょっとだけ」


「ダメったらダメ」


「それさ、見たことねぇメーカーのだよな?
 特別なブランド物?」



武田くんが聞いた。


「別に、普通にマイナーなやつだと思うよ。多分」


「なんだそれ?お前が買ったやつじゃねぇの?」


「おい、お前ら邪魔だから離れろ。
 藤堂、あのな、ここなんだけどな―」


「え?」



なんでもない、ごく普通のやり取り。



普通の・・・はずだったのに・・・。







「すきあり!!」

祐兎がそう叫んだかと思うと、
あたしの手首からはリストバンドが外されていた。

















「いやああっ!!!!」


















「麗華!!」























あたしが、崩したんだ。














この、いつもの平和な日常を。







Blue skyの穏やかな日常を・・・。

























―大丈夫。麗華は俺が守るから―




















「麗華!!」












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