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真実のノート

第4章 ノートの続き

わたしの中の拓人さんは、優しくて良い人の拓人さんだった。
だから、今お姉ちゃんの日記を見たとき、驚きを隠せなかった。
(どういうこと…?お姉ちゃん、拓人さんとなんかあったんだ…。)

拓人さんに話を聞きたいところだが、あいにく私は拓人さんと連絡先を交換してはいない。
お父さんに聞くのもなぜか嫌だった。

(お姉ちゃん…どうして相談してくれなかったの…?)

お姉ちゃんはいつもそうだった。私はよくお姉ちゃんに相談してたし、お姉ちゃんもよく相談にのってくれた。でも、お姉ちゃん自身から私に何か相談してくることはほとんどなかった。

あったとしても、それは全て啓太さん絡みのことだった。

拓人さんのことだって1度も相談されなかった。
だから、お姉ちゃんと拓人さんはあのパーティー以来何もなかったと思っていたのだ。

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