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夜が明けても傍にいて。

第27章 私の知らない過去

……………………………………。


私は淡々と話すその人を部屋に招き入れた。
私に話したいことが何なのか気になったからだ。



「どうぞ…。」


玄関を開けると同時に彼女の香水の匂いが漂う。最早、この匂い、嫌いになりそうだ。


「お邪魔します。

慎也に連絡したら今日は残業だって言うから
あなたと話すのに丁度いいと思って…。

慎也には内緒で来たんだけどね。」



「…。」



慎也…って呼び捨てにしてるんだ…。

しかも今日も慎也と連絡を取ってたんだ…。




彼女は部屋に入って来ると


「ハナ!久し振り!元気だった?」


そう言ってハナに駆け寄った。
ハナもなついているようで喜んでいる様子だった。


しばらくの間彼女はハナと戯れてから
自分の家のようにソファーに腰を下ろすと


バッグから慎也が吸っているタバコと同じセブンスターを取り出して…吸い始めた。


何故だろう…。
慎也がタバコを吸っていても何とも思わないのに



この人に此処で吸われるのは…


すごく嫌だと思った。






「莉菜さん…私のこと、慎也から聞いてる?」



「いえ…。」








「ふふっ、…でしょうね…。


言えないわよね…。」






どういう、意味?






「知りたい?


私と慎也の関係…。」





何?



一体何なの…?


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