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夜が明けても傍にいて。

第27章 私の知らない過去

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弥生さんがそんなことを言い残して帰った後
私はペタンと床に座り込んだ…。



そんな私の元にハナが心配して傍に来てくれた。


「ねぇ、ハナ…。
さっきの人が言ってたこと…本当なのかな?」


もしあの人の言うことが事実だとして
今二人が会う理由って何?




まさか---


今でも身体で繋がってる?





まさか…ね。



慎也が私を裏切るなんてそんなこと…

あるわけが無い。



ハナを撫でながら気持ちを落ち着かせようとするけれど…


自分に言い聞かせる言葉とは裏腹に、頭には嫌なことしか浮かんでこない。



「ねぇ、ハナ…。

私達…、

本当に結婚できるのかな…?」




自分で口にしたその言葉が余計に不安を煽った。



「ハナ…。

ハナの御主人様だもの。信じてていいよね?」



ハナは私の頬に伝い始めた涙をペロペロと舐めてくれていた。

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