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君の瞳に映るもの

第3章 戸惑い

 彼氏が彼女の家に来て食の心配をする図、みたいなの。

 零一の中では普通のことでも、私からしてみれば常識から外れたことで、感覚が掴めず理解に苦しむ。

「弁当が冷める。食うぞ?」

 そして、この遠慮のなさ。

 強引に抱いたかと思えば眠っている間に姿を消してひょっこり戻ってくるなんて、まともな神経では考えられない。

 本当なら今すぐ追い出したいところだけど、今、関わりをぶった切るのは賢い選択ではないと考え、零一の傍におずおずと歩み寄る。

「話なら、食った後、聞いてやる」

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