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君の瞳に映るもの

第3章 戸惑い

 桐生零一という男の感覚はどうなっているのだろう。

 初めて、信じられないものを見た気がした。

「大丈夫か?」

 零一が私の背中を叩きながら顔を覗き込んでくる。

 本当に、何が目的なんだろう。

 強引かと思えば、優しかったり……。

 掴み所がなくて、調子狂う。

 朝の出来事がなかったら、好きになっていたかもしれないけど。

 ダメダメ、こういう油断が命取りなんだから。

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