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君の瞳に映るもの

第3章 戸惑い

 咳が落ち着いて、呼吸を整えてから喉を潤す。

「俺、変なこと、言ったか?」

「どうかしてる」

「何で?」

「何でって、私なんかを可愛い……」

 言葉の途中で零一の人差し指が私の唇に押し当てられ、遮る。

「駄目だ」

「なん……」

「自分を卑下するような言い方は、するな」

 ドキッと、した。

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