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君の瞳に映るもの

第3章 戸惑い

「お前、自分のこと、理解できてないだろ」

「……してる、わよ。地味で冴えなくて、普通過ぎ…――」

 言っている途中で、零一の手が私の首に回り、引き寄せられたかと思うと、唇を、塞がれていた。

「んっ……」

「……それが、間違い」

 零一は唇が触れたまま言って、私が反論する間もなく舌を絡め取る。

 胸を押して抵抗しようにも、零一の躯はびくともしない。

 何処でそんなに鍛えたのか知らないけれど、無駄なぜい肉なんて見当たらない均整の取れた躯をしているのは、服の上からでもわかるくらいだ。

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