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君の瞳に映るもの

第3章 戸惑い

「ここから、どうしたい?」

「……どう、って、き、かない、でっ」

「俺は夜通しでお前を抱いていたいけど」

「むっ、無理に決まってるでしょ!」

 壊れた機械みたいな喋り方になってしまったと思えば、今度は声が裏返る。

 冷静でいる零一にムカついてるのに、腕の中から抜け出せない。

「離れていた時間を考えたら、足りないくらいだ」

「え……」

 零一の腕に力がこもり、きつく抱き締められたかと思うと、知りたいか? と耳元で囁かれ、私は息を呑んだ。

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