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君の瞳に映るもの

第1章 朝から……?

「昨日とは随分な違いだな」

「え……」

「まさか、忘れた訳じゃないだろ?」

 そのまさかですが、何か。

 逸らしていた顔を緩やかに戻され、再び吸い込まれそうな瞳と出会う。

「わかりやすいな、お前」

 顔を逸らすこともできず男から視線だけをあさっての方向に向けたり、明らかな動揺を見せた私の顔を見下ろして、男は吐息が触れそうなほど近くで呟いた。

 そして、続ける。

「思い出せないなら、思い出させてやろうか?」

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