テキストサイズ

君の瞳に映るもの

第1章 朝から……?

 ニヤリと笑った男は、硬くなった先端を指で転がし、わざとらしく私の顔を覗き込む。

「感じてる顔、してるな。また、変な気起こしても、そういう顔されたら責任取れないけど……? いいのか?」

 いいわけがない。

 なのに、一歩引けば、男が一歩歩み寄り、その差は縮まることがない。

 と言うより、家賃五万のマンションのバスルームの広さなんてたかが知れているし、逃げ場は無いに等しい。

 あっという間に、また、壁際に追い詰められて、男の手を振り払い、睨むことしかできない。

 だって、体格から見ても、力じゃ敵いそうにないし、何かの拍子に豹変して力で捩じ伏せられたらたまったものではない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ