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君の瞳に映るもの

第2章 空白の時間

「そんな怖い顔すんな。まぁ、座れ」

「ここ、私の家なんだけど。答える気がないなら、今すぐ出ていって」

「……わかったから、落ち着いてくれ。せっかく笑いが取れると思って適当な名前言ったのに……」

「センスなっ!」

 山田太郎なんて、今時、履歴書の見本ですら見かけないっていうのに。

 中身がダサいのは何となくわかった。

 でも、この男がダサかろうが、今、議論することではない。

 聞き出せるだけ情報を聞き出して、警察につき出せるかタイミングを見ないと。

「で、名前は?」

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