双子のお兄ちゃん
第6章 2回目
「……瑠璃……」
私は翠にぃに名前を呼ばれて ビクッと肩を震わせた
「…な……何?翠にぃ」
私は必死で冷静を装う
「………瑠璃…もしかして初潮?」
「……え?」
「……違うのか?」
私がビックリして 聞き返してしまうと 翠にぃは怪訝な顔をしてそう言った
(…翠にぃは、私がこれが初めてだと思ってる……このまま勘違いさせておかないと……蒼にぃの約束だから…ごめんね……翠にぃ………)
私はそう心の中で呟いて
「……ううん…今日が…初めてだよ……」
と 答えた
「…………そう…」
翠にぃは 表情が読めない顔でそう答えると
「……そこ、綺麗にしとかないとな…」
と言って 部屋を出て行った
(……ちゃんと…ごまかせた……よね…?)