双子のお兄ちゃん
第6章 2回目
「……………」
「……………」
(……翠にぃ…どうしちゃったんだろう……)
あれから 翠にぃは全然喋ってくれない
私が話しかけても
「……ああ」
とか
「………うん」
で 終わらせてしまう
私は悲しくて 寂しくて涙が溢れそうになるのを必死で我慢して もう一度翠にぃに話しかけてみた
「……ねぇ…翠にぃ?」
「…………」
翠にぃは私の言葉なんて耳に入っていないかのように黙ったまま
私はとうとう我慢できなくなって 大粒の涙を流した
「……うっ……くっ……」
すると、私が泣いているのに気付いた翠にぃは ギョッとした顔になって
「……瑠璃?!」
と言って
「……大丈夫か?」
と言いながら 優しくギュッと抱きしめてくれた