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ホラーな短編

第3章 キャンプ場

「ねぇ。本当にこっちで合ってるの?」



瑠璃ちゃんに手を引かれながら歩く俺。




でも、テントらしいものは1つも無い。




「1回、戻ろうか?」




すると、瑠璃ちゃんは
ある方向を指差した。




「あっちに何かあるの?」



何も答えず、川の反対側を指差し続ける瑠璃ちゃん。




俺は、瑠璃ちゃんが指差す方に行ってみる事にした。




バシャ!バシャ!と川を渡る俺。



瑠璃ちゃんが指差す辺りに来て見たけど・・・・・・・



「何も無いよな・・・・・」




仕方なく、戻ろうとした時。




「うわ!」



深みに足を取られてしまった。



必死に何かに摑まろうともがく俺。


けど、もがけばもがく程パニックを起こし、息を吐き出してしまう。




ヤベェ・・・・・・



苦しい・・・・・・




意識が遠のきそうになった時・・・・・・・・






「省吾!」





誰かが、俺を引き上げてくれた。





息を吸えるようになった俺は、貪るように息を吸った。




「何やってんだよ!省吾」




「流星・・・・・・
お前、何で此処に?」



「お前が、テントから居なくなっていたから探していたんだよ
そしたら、川に入って行くお前が見えて急に川の中に消えるから」







「マジ焦った」とその場に座り込む流生。




「そうだ、瑠璃ちゃん!」





辺りを見渡したけど、瑠璃ちゃんの姿は
どこにも無い。






「流生、瑠璃ちゃんは?」




「俺が見たのは、お前だけだぜ?」









その後、流生と一緒に探し回ったが結局瑠璃ちゃんを見つけることは出来なかった。







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