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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第10章 好きだ

「中吉ーっ」

「おっしゃ〜、俺 大吉!」

蘭の母親のパンチが父親のお腹にヒットする。

「これぞまさに”シメ”初め?」

冷たく見下ろす母親に、グッと親指を立てて笑う父親。

溜息混じりに2人を見た蘭は、おみくじを結ぼうと歩き出した。


混み合う境内。

おみくじを縛る場所もかなり込み入っている。

そのため、蘭は少し離れたひと気の少ない所へと来ていた。


ジャリ…
土を踏む音に振り返れば、

「蘭……」

切なげな顔をしたむぅと目が合う。


「─────…っ‼︎ 」

思わず逃げ出そうとした蘭の腕を、むぅは強く掴んでいた。


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