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「頼むから…避けないで……」

苦しげに歪むむぅの顔。

胸が潰されそうに痛くなる。


なんで、そんな切なげな顔？

……避ける？ 私が？

むぅ…を……？


「───あ‼︎ 」

瞬間、今までの行動を思い返した蘭。

恥ずかしくて、どんな顔をしたらいいかわからなくて…

目を逸らし、顔を背け…

むぅに、背を、向けていた……。


「っ…違うの、あのね…っ」

「……わかってる。俺の”好き”と、蘭の”好き”は違うんだよな」


むぅの言葉に、

むぅの切なげな顔に、

蘭の瞳に涙が溢れる。