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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第12章 【最終章】シテ欲しいならそう言えよ

「 ”お揃い?”って聞けば、蘭は照れながら可愛く頷くのに、むぅってば”ウザイ”だよ? 生意気ー!」

むぅの母親が手酌でグラスに並々とお酒を注ぐ。


「男の子は母親に恋愛話なんてしないでしょ〜? それが普通だよ」

「えー、つまんない」

膨れるむぅの母親に軽く笑った後、蘭の母親は思い出したように言った。


「あ、あれだ」

「ん?」

「今流行りの、ツンドレ?」


”ツンデレ”だな。

心の中でツッコミながら、むぅの母親はゲラゲラ楽しそうに笑う。


「あー、惜しいな」

「ん? ツンドキ?」

「違う違う」

「あ、ツンデロだ」

蘭にも色濃く受け継がれた母親の天然さ。


「もーそれでいっか?」

お腹が捩れる程に笑ったむぅの母親は、グラスを掲げた。

「いいいい!」

こちらもご機嫌な蘭の母親もグラスを掲げる。


「カンパーイ‼︎ 」

カチン

リビングには、もう何度目かの乾杯の音頭と、グラスの触れ合う小気味良い音が響いた。


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